香川県高松市磨屋町の磨屋町薬局の清水です。
しばらくブログをさぼっておりました。
ここ1週間で急に寒くなりましたね。
皆様体調にお気を付けください。
さて、皆様は「薬剤師」にどのような印象をお持ちでしょうか?
・薬のスペシャリスト
・薬局にこもって何かしている人
・袋詰め師
いろいろな見解をお持ちの方がいらっしゃると思います。
実際多いのはこの上記かなと考えております。
私達の仕事(調剤薬局)は確かにメインは「処方せんに基づき、正しい薬剤の交付」です。
ただしそれに付随した業務は多々あります。
まず堅苦しいですが、法律的に以下が薬剤師の任務として挙げられます。
(薬剤師の任務)
第一条 薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによつて、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする。
あくまでも「調剤・医薬品の供給」は『手段』であり、任務は「国民の健康な生活を確保する」が『任務』に当てはまります。
大切な手段であることは間違いないのですが、その業をもってどのように関与していくかはいつも考えさせられます。
薬剤師は直接「服用させる・使用させる」という行為自体はあまりありません。
ただどのようにしたら「服用しやすいか、使用しやすいか」を検討・指導したり、「その疾患は薬の使用の他、どのように普段過ごすことでより改善に向かうのか」を生活指導として取り入れるかを私は重要視しております。
「正確に、かつ安全に処方せんのお薬を交付する」という点は大前提に、そこからどのようにフォローしていくかが薬剤師の腕の見せ所ではないかと考えております。
- 薬を飲んでいるとおっしゃっていた方のお宅に訪問する、ゴミ袋満杯になるような残薬がある
- 糖尿病で薬はしっかり服薬しているのに数値が上がるというかたが、毎日菓子パンをいっぱい食べられている
- 食前服用が必須のお薬を食後に飲んでいて「ちゃんと飲んでいるが効かない」と言われる
- 問診票や薬剤師の問いかけに「何も飲んでいない」としているのに多数薬を飲んでいて、症状は副作用の可能性がある
- 寝れない寝れないと訴えていたが、コーヒーを18時以降もがっつり摂取
薬とはややかけ離れる「実は」というところに原因があったりします。
よく大学の講義で使われる、「クスリ」は逆から読むと「リスク」というように、一般的に副作用のないといわれるお薬も副作用報告が0はありません。
個人的には伴走することで薬を増やさず済むことがベストだったりします。
「どんな疾患でも」とはいきませんが、極力かかわった方に、「生活習慣を変えることで早く楽になった」や「薬増やすといわれていましたが、回避できました」がとてもうれしかったりします。
そんなお力添えが薬を通してできるのが「薬剤師」の良い職能だと思います。
ただ「交換所」としての利用も結構ですが、気になることがあれば一度薬剤師にぶつけてみてください。
目からうろこな情報を得られたりするかもしれません。